仏像の買取相場は何で決まる?年代や作者による違いとは
家の倉庫などに眠っている埃をかぶった仏像や、家族・親族が大事にしていた仏像などを処分したいと思っている人もいるのではないでしょうか。仏像は古美術や骨董品として扱われることが多く、処分してしまうより買取に出した方がよい場合があります。仏像買取の相場や高く売るための秘訣などを紹介するため、興味のある人は参考にしてください。
仏像の買取相場は業者によって大きく異なる
仏像は骨董品として買い取ってもらえるものが多くあり、金銀や木彫り、珊瑚、象牙彫刻でできているものまで、さまざまな仏像が取引されています。処分を考えているけれど、試しに査定に出してみたら高く売れたというケースも少なくありません。しかし、同じものでも依頼する骨董品買取業者によって大きな差があり、百円単位から数万円まで買取相場が違ってくる場合もあるようです。
仏像の価値にもとづいて、買取価格をつけている買取業者、他社と相見積もりをかけない限り高い値段を出してくれない業者、価値が高いと知っていながら安い査定額を提示する3つのタイプにわかれます。
基本的に骨董品買取では、他社との相見積もりで価格を上げてくる業者が多いといわれているため、買取業者選びは大切です。骨董品買取に専門的に力を入れている業者や、幅広い種類の骨董品を扱い知識のある査定士が在籍している業者など、さまざまな買取業者があります。
仏像は素材や作家によって買取価格も大きく変わり、価値が低いものだと百円単位の価格になることもあるようです。相見積もりすることで、より高く売れる可能性は上がるでしょう。初めて買取を依頼する場合は、突然電話してきたり訪問してきたりする業者は避け、口コミや評判を必ず確認して、少しでも不安を感じたら依頼しないようにしましょう。
まずは仏像の買取相場を調べてみよう
仏像の買取価格を算出するには、素材と美術品としての価値が評価されるといわれており、素人が自力で価値を調べることは非常に難しいでしょう。単純に金で作られている仏像なら、当時の金相場をかけた素材としての価値が出るのでわかりやすいですが、素材価値以上の価格が付く場合も多くあります。
見た目では価値がありそうにない木彫りのものでも、100万円以上の価格が付くこともあるので、処分してしまう前に一度査定してもらうとよいでしょう。珊瑚や象牙、翡翠などの高級素材を使った仏像もあり高額な価値が期待できますが、無価値な素材で似せて作られた贋作の場合もあります。
一見価値がわかりにくく、鑑定の結果で価値があるものと判明するケースが多いので、まずは骨董品を専門に扱っている業者に、仏像を撮影した写真をメール査定などで見てもらうことがおすすめです。仏像全体を映して、サイズ感がわかるように他のものと一緒に撮影すると査定しやすく、作家名が彫られている場合はそちらも忘れず撮影しましょう。
共箱などの付属品がある場合も一緒に撮って、作品情報をできるだけ多く提供することが重要となります。撮影の際は、ピントを合わせて光の反射に気を付けて取っていれば問題はないでしょう。他にも、必要な情報があれば買取業者が指示を出してくれるので、その指示に従えば問題なく査定が進にます。
仏像の買取相場が決まる要素とは
仏像の買取相場は、基本的に素材としての価値と、経年による希少価値や作家物などで決まります。とくに中国骨董や作家物は高級な素材をふんだんに使い、趣向を凝らして豪華に作られているようです。彫りの細かさや表情、ポーズなど手間を惜しむことなく、長い年月をかけて作られたものは価値の高さに関連するポイントとなるでしょう。
とくに古い時代に作られたものは、既に消失していたり処分されたり人手に渡っている場合が多いので、古さのみで価値が評価されることもあります。素材としての価値も評価の要素のひとつで、仏像自体に価値がなくても素材価値だけで数十万円の値が付くこともあるでしょう。純金製のものになると価値が高く、100万円以上になるようなものも多いようです。
また、有名な彫刻家や大仏師が手がけた作品などは、作家物としての価値も査定項目に含まれ、彫刻家では「鈴木信春」、「牧田秀雲」、「北村西望」、「高村光雲」などが挙げられます。作者は不明でも珊瑚や中国骨董のものであれば、買取価格が期待できる品もあるようです。
小さなサイズのものなら、作品名や作者名を筆で書いた共箱に入れられたものもあるので、付属品も査定の際には一緒に出しましょう。骨董品にはある程度の経年劣化は付き物ですが、劣化が顕著な仏像では減額になってしまう可能性は高くなります。しかし、高級素材が使われているものなら、表面的なダメージがあっても価格に影響しないこともあるようです。
場所を取る、重くて邪魔になると思って、処分に困っている人がいる仏像ですが、引っ越しや掃除の際に見つけたら、思い切って買取してもらうことをおすすめします。自分ではいらないと思っているものでも、次の持ち主にとっては大切なものになるかもしれません。