広く信仰されている観音菩薩とは?男性なのか、女性なのかを解説!
観音菩薩は広く信仰されている仏様の1人ですが、さまざまな姿に自在に変化することから、男性であるのか女性であるのか疑問に思う人も多いでしょう。今回は、観音菩薩について、その特徴や性別に加え、ご利益や仏像の売却についても詳しく解説します。観音菩薩について知りたい人、自宅に観音菩薩の仏像がある人は、ぜひご参考ください。
観音菩薩とは
観音菩薩は十三仏の中の1人の仏様であり、人々を救うために世を観察し、苦しみの声に耳を傾けることで一人ひとりに応じた救いを与える役目を持ちます。観音菩薩は日本全国のさまざまな寺院に祀られており、広く信仰されている仏様です。また、観音経や般若心経にも登場するため、比較的有名な仏様として知られています。
「観音」と呼ばれる由来
そもそも観音は音を観ると書きますが「音」は人々の苦しみの声という意味を持ち「観」は聞くという意味を持ちます。仏教においては「観る」と「聞く」は同じであるとされていることから、観音菩薩は苦しみの声を聞いて人々を救うという意味で「観音」と名付けられました。
特有の自在力から観自在菩薩(かんじざいぼさつ)と呼ばれることも
観音菩薩は特有の自在力を持ち、自身の心を自由に操ることで世の中のすべてをありのままに観察しています。観音菩薩が持っているといわれている自在力は、寿自在、心自在、財自在、業自在、生自在、勝解自在、願自在、神力自在、智自在、法自在の10通りの力です。観音菩薩が10通りの自在力を持つことから、般若心経の中では「観自在菩薩」として登場しています。
観音菩薩は男性?それとも女性?
観音菩薩は、6つに変化する「六観音」と呼ばれる姿を持ちます。また、阿弥陀如来の脇侍としての姿も持つことで知られており、その際の名称は「阿弥陀三尊(あみださんそん)」です。ここでは、それぞれの姿の特徴を踏まえ、観音菩薩の性別についても解説します。
六観音
観音菩薩は、人々を救うため多様な姿に変化することが可能です。その中でもとくに多い仏像として、①聖観音(しょうかんのん)、②千手観音(せんしゅかんのん)、③馬頭観音(ばとうかんのん)、④十一面観音(じゅういちめんかんのん)、⑤如意輪観音(にょいりんかんのん)、⑥准胝観音(じゅいでいかんのん、じゅんていかんのん)の6つが六観音と称されています。上記の六観音は同じ観音菩薩が姿を変えたものですが、それぞれで見た目の特徴や役目、功徳などが異なるのが特徴です。
阿弥陀如来の脇侍
阿弥陀如来の脇侍として祀られる観音菩薩は阿弥陀三尊(あみださんそん)と名付けられ、阿弥陀如来の左側に位置しています。反対側に祀られるのは勢至菩薩(せいしぼさつ)と呼ばれる仏様であり、観音菩薩は慈悲を、勢至菩薩は智慧を象徴しています。
観音菩薩の性別は?
観音菩薩には六観音の姿と阿弥陀如来の脇侍である阿弥陀三尊の姿がありますが、どの姿でも柔らかく微笑んでいることから、女性であると考える人も多いです。しかし、観音菩薩は相手を救うためにさまざまな姿に変化することから、性別を超えた仏様であるともいわれています。
観音菩薩のご利益
天台宗の開祖である智顗(ちぎ)によると、観音菩薩のご利益は七難を逃れることであるとされています。智顗の示す七難とは、火の災難である「火難(かなん)」、水の災難である「水難(すいなん)」、悪い鬼による災難である「羅刹難(らせつなん)」、武器による災難である「刀杖難(とうじょうなん)」、死んだものの霊による災難である「鬼難(きなん)」、投獄の災難である「伽鎖難(かさなん)」、悪人による災難である「怨賊難(おんぞくなん)」の7つです。また、観音菩薩のご利益は上記以外にも、健康長寿や極楽住生、病気平癒、夫婦円満などのさまざまなものがあります。
観音菩薩の仏像はいくらで買い取ってもらえる?
自宅に観音菩薩の仏像があり、今後使用する予定のない人は、仏像や仏具の買取専門店で買い取ってもらうことが可能です。ただし、一口に観音菩薩の仏像といっても、使われている素材や作られた年代、作った仏師が誰であるかによっても買取金額は大きく変わります。たとえば素材に注目すると、仏像には木材でできたものや金属でできたもの、石材でできたものなどがあり、使われる素材の種類はさまざまです。
買い取り相場は数千円から数十万円程度が一般的な価格帯ですが、素材が高価なものであればその分買い取り金額も高くなります。ものによっては数百万円から数千万円の値が付く仏像もあるため、まずは一度買取店に相談してみるのがよいでしょう。また、金で作られた仏像の場合は金の相場によっても査定額が変動するため注意が必要です。
まとめ
今回は、十三仏の1人である観音菩薩について、その特徴や性別、観音菩薩の持つさまざまな姿に加え、ご利益や仏像の買い取り相場もあわせて解説しました。観音菩薩は人々を救うために世を観察する仏様であり、苦しみの声に合わせて必要な姿に変化し救いを差し出すことを役割としています。六観音や阿弥陀三尊などは柔らかく微笑んでいるため女性であると考えられるケースもありますが、その姿を自在に変化させることから性別を超えた存在であるともいわれています。また、観音菩薩の仏像は売却することも可能であるため、処分に困っている人は一度買取店に査定をお願いしてみるのもよいでしょう。観音菩薩の仏像の売却を検討している人は、今回の記事を参考にしてみてください。