木彫りの仏像の買取における査定ポイントとは
木彫りの仏像は、いわゆる彫刻作品に含まれるものです。彫刻作品は美術館などのような場所では等身大や大きなサイズに目を奪われることになりがちですが、中古市場の中では住宅事情の関係からも、大きなものよりも小さな木彫りの仏像の方が高い評価になることも多いようです。この記事では、木彫りの仏像の買取における査定ポイントを紹介しましょう。
彫刻作品の査定基準を把握しよう
一般的に、彫刻作品には木材・石材・金属・土などを素材に、立体的な像を作り上げているものが多いようです。しかし、銅の合金でもあるブロンズは腐食しにくい特性があるため、経年劣化が少なく古くから多くの作品が製作され続けています。
これに対して木材を使った木彫りの仏像の場合は、その特性から経年劣化が起こりやすいため、査定の際には経年劣化がどのくらい生じているのかなどが注目されるケースが多いようです。ただし、経年劣化が著しいものといっても、それが有名作家の作品や有名作家が作り出した人気モチーフやシリーズに相当することがあります。
その場合、買取の価格は劣化よりも作家の知名度に応じて決まってくるので、高価な値段で買取されるケースも少なくありません。木彫りなどの有名作家にはどのような人がいるのか、自分が売却を考えている仏像がどのような作家の作品であるのか、ある程度把握をしておきましょう。
買取価格の相場も把握しやすくなり、有名作家の作品であることを証明するできる書物や品質保証書のようなものがあれば、評価も高くなります。また、木彫りの仏像は手元に置いて日ごろから大切にしたいと考える人が多いため、比較的サイズが小さなものに人気が集まっているようです。売却するものがコンパクトなサイズの商品であれば、中古市場での需要も高めになるので買取価格への期待も高まります。
共箱などの付属品も揃えてから査定に出しましょう
木彫りの仏像を売却するとき、それがどのような状態で保管されていたのか、部屋の中に飾ってあったのかそれとも納戸などの中に木箱に入れて保管してあったのかによっても査定額は変わります。部屋の中に飾っていた場合などでは、埃がかぶればそれをきれいに取り除くための掃除を行っていた、日当たりがよい場所に置いておくと日焼けなどをするので、外からの光の影響がない場所を選んで飾っていた人は多いようです。
常に部屋の中に置いていても、日常的な掃除を含めたメンテナンスを行っている商品であれば状態は比較的よく、査定の評価を高めることもできるでしょう。室内に飾る小さなサイズであれば、手元に置いておきたいと考える人から人気があるものなので、買い取った業者も流通しやすいなどのメリットもあるのです。
ただし、木彫りの仏像はあくまでも室内に飾っておく、目に見える場所に置いておきたい彫刻作品ではありますが、新品で購入したときは大切に保管するための木製の共箱に収めた形で買うことになります。木製の共箱とは、作者が署名捺印した箱を意味するもので、箱の表面には作品名が、裏側には作者の名前が記載してあるのが一般的です。作者により署名捺印が行われる場所に違いはありますが、共箱は彫刻作品の価値を記している物でもあり、共箱の有無によって査定価格が変わるといっても過言ではありません。
仏像の買取価格は業者により変わります
木彫りの仏像は、サイズが小さいものであれば手軽に家の中に置いて拝める、手元に置いておきたいなどと考える人が多いため、中古市場でも流通性が高く売却するときの価格も高めになりがちです。ただし、買取業者にはそれぞれ査定を行う鑑定士がおり、鑑定士の見方で査定評価が変わります。
1社だけで売却を決めてしまうと、もう少し高い値段で売れる業者があっても気が付かないままになってしまうでしょう。有名な作家が作成した木彫りの仏像があり、4社に見積もりの依頼をしたところ、ある会社は200円の価格を付けたが、他の3社は48,000円、23,000円、5,000円など、査定額の差があることがわかります。
200円の値段を付けた業者は有名な作者のことを知らずに、仏像の状態だけで価格を付けたのではないかと考えることができそうです。価値を正確に見出せるか否かは買取業者の鑑定士となる人のノウハウでもあり、1社だけで決めてしまうと5万円前後で売れるものが200円程度の金額にしかならないこともあり得るでしょう。
近年では、ネットを利用して見積もりを依頼できる買取業者が多くなっているため、どのくらいの値段で売れるのか知りたいときなどに便利です。ネットで見積もりを依頼して高い値段で買い取りしてもらえるところを複数選び、それぞれに本査定を依頼する方法がよいでしょう。
木彫りの仏像を買取に出すとき、それが小さなサイズのもので共箱が揃っている状態の彫刻先品は査定評価が高くなります。これに加えて有名な作者が作った彫刻品などの場合は希少価値が高いので、高額な値段で取引が行われることも珍しくありません。