象牙仏像の買取相場は?高く査定してもらうためのコツ
近年、とくに中国では象牙製の仏像の人気が高まっています。珍しい象牙を素材とした仏像を所有している方は、売却を考えるよい機会かもしれません。少しでも高く売るためには、埃などを丁寧に取り除くだけでなく、専門のスタッフが在籍している業者に依頼することが重要です。価値を正しく理解してくれる信頼できる業者を選びましょう。
象牙仏像ってなに?歴史や特徴を解説
古くから、象牙は日用品の材料として使用されてきました。江戸時代初期になってようやく一般市民にも広まったとされています。
いつから作られるようになったのかは不明
具体的な起源はわかっていませんが、鎌倉時代や室町時代には象牙が入手され、盛んに加工されるようになったと考えられています。また、さらに古い奈良時代には象牙を使った工芸品が作られていたことが分かっており、現在では非常に高い価値があると認識されているのです。
一般庶民に流通したのは江戸時代
奈良時代には、象牙を使った物差しが正倉院に保管されていました。鎌倉時代には象牙の輸入量が増え、生産量も増加したといわれていますが、この時点では一般庶民にはまだ広まっていませんでした。
江戸時代初期になり、ようやく一般市民の手に届くようになったのです。この時期からは、印鑑などの工芸品だけでなく、仏像も象牙で作られるようになりました。
仏像ファン以外にも注目されている
仏像に詳しくない人たちも象牙仏像に注目している理由は、古くから上質な品として尊ばれてきたからです。彫刻品や美術品として収集する人も多くいます。
象牙仏像の買取相場
象牙仏像の買取相場は、作家の名前や本物であることが証明されるかどうかによって価値が大きく左右されます。偽物も多く出回っているため、証明書を持参することが重要です。
象牙製観音像の彫刻
象牙製観音像は、10万円から15万円の価格で売却されることがあります。価格は商品の彫りや状態、作家などの要素に影響されるのです。有名な仏像や観音像だけでなく、女性像や動植物の彫刻も存在するので、自宅に眠っている仏像がある場合は査定を依頼する価値があります。
象牙製女性彫刻 小針樹生作
この作品は、40万円から50万円で売却されることがあります。作家の名前が明確になっているため、高額な取引が成立したといえるでしょう。小針樹生氏は西洋風の女性像を得意としており、しなやかな体を表現しています。
ただし、全ての有名な作家の作品が高額で取引されるわけではなく、状態や修正の有無などによって価格は変動するのです。
中国骨董 象牙製女性立像
この仏像は、8万円から12万円で売却されることがあります。中国製の仏像は大量生産が特徴ですが、中国での骨董ブームにより現在の価値が上昇しているのです。売却を考えている場合は、タイミングを逃さないように注意しましょう。ブームが終わると価値が低下する可能性があります。
査定のポイント
象牙仏像の査定では、象牙の本物性、重さ、状態、作家などが主なポイントとなります。とくに古い年代のものは価値が高く、さらに良好な状態のものはさらに評価されるでしょう。ただし、象牙を素材とした仏像には偽物も多く出回っているため、証明書があると有利です。
象牙仏像を高く売るためにできること
信頼できる業者に査定を依頼しましょう。口コミや評価を参考にすることで、価値を正しく理解してくれる業者を選ぶことが重要です。また、専門のスタッフが在籍している業者に査定を依頼することで、適正な評価を受けることができます。
不当に安く売却しないようにする
不当に安く売却しないように注意しましょう。近年、象牙が入手困難になり、偽物が多く出回っています。証明書があれば本物であることを証明できますが、証明書がない場合は業者のスタッフが本物か偽物かを判断することになるのです。
しかし、見分けが難しい場合もありますので、相場よりも安い価格を提示される可能性に注意しなければなりません。複数の業者に査定を依頼するだけでなく、専門のスタッフが在籍している業者に依頼することで、適正な評価を受けることができます。
埃などを取り除くようにする
埃などを取り除くようにしましょう。象牙仏像を少しでも綺麗な状態に保つことは重要ですが、取り扱いには注意が必要です。仏像を磨いてしまうと傷が付く可能性がありますので、注意してください。布で優しく埃を取り除くだけでも充分です。
まとめ
象牙仏像の売却時には、タイミングに注意しましょう。常に同じ価格で取引されるわけではありません。ブームが起こっている時期に売却することで、価値が高まる可能性があるので、タイミングを見極めることが重要です。
また、付属品を揃えることや埃の除去も重要ですが、注意して破損しないように心掛けてください。象牙仏像は繊細な作品ですので、慎重に取り扱うことが必要です。