中国仏像も買取してもらえる?日本仏像との違いとは?
売りたいと思っている仏像が中国製の場合、はたして買取は可能なのかと心配になることがあるかも知れません。仏像売却事情は一般にはよく知られていないので、詳しい情報を知っている人が周りにいないと悩む方は少なくありません。ここでは、中国製の買取についてご紹介します。
中国でつくられた仏像も買取可能
仏像は大別すると如来や菩薩、明王や天部に分類されますが、買取業者に持ち込めば中国製のものでも日本製のものでも買い取ってもらえます。同じ如来や菩薩でも中国製と日本製ではさまざまな点が違いますし、どちらのタイプの仏像を好むのかは人によっても変わるでしょう。どちらにしても買い手がつくことが予想されるので、業者は買い取る価値があると判断してくれます。
実際、骨董品店に行くと「誰が買うのだろう」と思わず首をひねってしまうような変わった品が置いてあることがあります。何に使うのかよく分からない道具が店頭に並んでいることも珍しくありません。そういった変わった品を積極的に買う方がいるように、中国仏像に目がないマニアもいるので、どこの国製かによって買取を断られることはないでしょう。
そもそも仏像は古代インドの神々をモデルにしてつくられているので、必ずしも日本製にこだわる必要はありません。むしろ買取査定では、素材や制作した人間の情報が重要な判断要素になります。現在は全体的に日本製に価値が見出される時代ですが、銅製の中国仏像に3,000万円もの値がついたこともあり、お宝の可能性も十分にあります。
ただし一般的には、日本製の方が高い値段がつけられる傾向があるようです。いずれにしても、ありふれた類の像で、作者がはっきりしないようであれば、数千円の値段しかつかないこともあります。また、比較的高値がついた場合でも、数十万円程度が限界だといわれています。
中国と日本の仏像はどう違うのか
中国と日本の仏像においての違いは多く見受けられます。 例えば、特に知名度が高い不動明王は日本ではかなりの人気があります。現在でも欲しいと探している人が多いため、業者に持ち込んだ場合も高値で取引される可能性が高いでしょう。
しかし、元々中国では不動明王は信仰の対象としてあまり重視されていませんでした。日本で不動明王が人気なのは、日本に密教を伝えた空海が不動明王を胎蔵曼荼羅の象徴として重視し、民衆の間に信仰が広まったからです。
結果的に、中国製よりも日本製の不動明王の像の方が緻密で表情に動きのある仕上がりが多くなりました。こうして、出来の良い日本製の不動明王の像の方が骨董品としての価値が高くなり、より高い値段がつけられる傾向ができました。 このように、同じ仏を形にした像でも中国と日本では人気の度合いに差があるので、髪型や衣類など細かい形状に違いがあることは珍しくありません。
また、金銅仏は唐の高祖李淵が積極的に仏教を保護した影響で、大量に生産されましたが、同じ金銅仏でも初期と成熟期の完成度には差があります。ゆえに、仏像の価値は一体一体、時代や作者を考証しながら決められることになり、どこ製かどうかはその一要素に過ぎません。 専門知識を有するプロでないと、見分けて真の価値を見極めることは難しいため、売却するときは中国仏教に詳しい鑑定士が在籍しているところを選ぶのがおすすめです。
一概に中国製だからいくら、と価値を決めることはできません。コレクター本人も真の価値を把握するのは困難だからです。
仏像を高く買い取ってもらうポイント
中国製にしても日本製にしても、もし仏像を売却するなら少しでも高い値段をつけて欲しいところです。高額売却のポイントはいくつかありますが、特に価格に反映されやすいポイントは素材の違いです。
希少価値が高いので、どんなに古くなっても高値で引き取ってもらえる素材が白檀です。白檀でつくられた仏像は間違いなく価値が高いため、買取業者にも喜ばれ、良い値段をつけてもらえるでしょう。実際、白檀を使ってつくられたものは見た目も良い上に、本当に素晴らしい香りがします。
また、金製の場合はそのときの金自体の価値によって買取金額が決まります。金の相場は刻一刻と変動しているので、金の価値が上がっているタイミングを逃さずに査定をお願いしましょう。金の人気が下がっているタイミングで鑑定を依頼すると、当然買取金額も安くなってしまい、残念な結果になります。
また、どちらの産地にしても、専門的に扱っている業者を選んで持ち込むことは重要なポイントです。買取にはそれぞれの仏像に関する細かく掘り下げた知識が必要なので、専門業者だと価値を正当に評価してもらえます。偽物かどうかも見分けてもらえますし、美術的、歴史的価値のあるものならきちんと値段に反映してくれるでしょう。
ちなみに、古いものだと保存状態が不安定になっているものが多いので、査定を依頼する場合は郵送ではなくご自身で持ち込む方が安全です。
骨董品を買い取ってもらう方法はいろいろありますが、やはり専門業者にお任せするのが一番です。例えばオークションも人気がありますが、落札者が一人も現れないこともあるので、何日も待ったのに買い手が現れないという残念な結果になる可能性もあります。
それに高値で取引するためには、美しく見える写真を撮影したり説明文を丁寧に書き込んだりと手間もかかります。全部プロにお任せできる専門業者は頼れる存在です。