明王の仏像を売るには?高額査定してもらうコツをご紹介!
穏やかな表情をした仏像たちの中で、怒りの表情を浮かべているのが明王です。明王の仏像は剣や縄などを携えていて、如来や菩薩よりも作りが細かいものも多くなっています。そんな明王の仏像を高額査定してもらいたいなら、買取を依頼する際のコツや買取相場について知っておくことが大切です。こちらでは明王の役割についてもご紹介します。
そもそも明王とは
明王は、仏教における仏の位の中で、如来と菩薩の次に偉いとされています。
密教におけるシンボル
密教という宗教では、仏教では如来が一番上に立っていて、修行を重ねることで仏になれるとされています。一方、密教では仏教の考え方も存在する反面、自らがもともと仏であるという考え方が基本です。仏としての本来の姿へ至るためには修行が必要であり、自ら修行へ前向きになっていく姿勢を大切にしています。
仏と自分は同じであると意識することで自分の中で悟りを開くだけではなく、周囲の物事に気を配り人々を助けるという行動ができるようになる、という考え方です。この密教において重要な役割を果たすのが明王で、密教で一番上に立つ大日如来が姿を変えたものといわれています。
教えに従わない者を怒っている
明王は、仏教に反する行動や思想を持つ者へ指導を行う立場です。基本的には大日如来が教えを説くのですが、大日如来の姿ではあまりインパクトがなく響かないという者もいます。そこで大日如来の姿からは想像できないような怒りの形相で、仏教に従うように導いていくのが明王です。いうことを聞かない者を指導するのですから、見た目から怒っているということを印象づけなければなりません。よって明王の姿は髪の毛が逆立ちおでこにしわが寄っていて、今にも怒鳴り出しそうな表情をしています。
悪いものを正そうとしている
仏教に従わない者を従わせようとする存在と聞くと、行動の自由を奪おうとする存在という印象を持つ方もいるでしょう。しかし仏教に従わないものは悪さをする者であり、従わないことで本人も周囲にも悪影響であるという考えで明王は動いています。人々を救うために手を差し伸べ、間違った道へ進まないようにしてくれる存在です。
一番有名なのは不動明王
明王の中でも有名なのが、お不動さんと呼ばれることもある不動明王です。
必ず従わせるという強さをもつ
明王はそれぞれ役割があるのですが、不動明王はとくに仏教に背く者を徹底的に導く役割を果たしています。問答無用といってもよいくらいの強引さで怒り、従わせるという指導方針です。
ほかの明王よりも見た目が怖い
手には剣や縄を持っていて、光背という炎を背中に抱えています。実際は剣や光背で煩悩を消し、縄を放って人々を救い出すために使われる道具です。助けたいという一心で行動してくれる、深い優しさを持った存在という見方もできます。
明王像の買取相場
明王の買取相場は一般的に5~10万円ほどであるといわれていますが、素材や作者、作られた年代、保存状態によって価値が変わってきます。
金が一番高額買取
素材は何よりも金であることが、仏像の価値を一番高めてくれます。それ以外に珍しい素材で作られた仏像も、高額買取を期待できるでしょう。木彫りは一番価値がつきづらいです。
作者が有名ではっきり明示してある
有名な仏師が作った仏像であれば、それだけで価値が高まります。ただ古いものになると、仏師のサインなど作者を証明する刻印が消えてしまっている場合もあるでしょう。作者が誰なのか断定できる仏像であればよいのですが、自分では見極められない状態であれば専門の買取業者に査定を依頼するのがおすすめです。
作られた年代が古い
古い年代に作られていて保存状態もよい仏像は、高額買取が期待できます。作られた年代がわかる付属品や仏像への明記などがあれば、より正確な査定金額を提示してもらえるでしょう。
明王像を高額査定してもらうコツ
明王像を少しでも高く買い取ってもらいたいなら、いくつかのポイントをしっかり押さえて査定に出しましょう。
剣や光背などの装飾が残っているか確認
明王、とくに不動明王の像は、剣や縄、光背がデザインされていてほかの像よりも特徴的です。細かい部分まで作りこまれているからこそ、破損しやすい像でもあります。すべての装飾が作られた時と同じ状態であるように、売る予定はなくても丁寧に保管しておきましょう。汚れを拭き取る際なども壊してしまわないように注意が必要です。
いくつかの買取業者を回って査定依頼する
買取業者に行くまでの労力や査定を待つ時間など、仏像を売るためには手間がかかります。しかし、面倒だからとひとつの業者による査定だけで終わらせてしまうのは危険です。違法な査定金額を提示して、相場より安く買い取ろうと考える業者も存在します。少なくとも二つの買取業者を回り、余力があれば複数に査定を依頼すると、納得のいく査定をしてくれる業者と出会えるでしょう。
明王は如来、菩薩に次ぐ位を持っています。密教の大日如来が姿を変えた存在とされ、仏教に従わない者を怒りの形相で正しい道に戻す立場です。一番有名なのは不動明王で、剣や縄を持った姿をしています。買取相場は5~10万円ほどですが、素材や作者によってさらに高額買取が期待できるでしょう。いくつかの買取業者に査定を依頼すると、納得できる査定金額を選べるのでおすすめです。